つい先日訪れた香港にて、偶然手にした(8月12日から26日まで開催中の)「夏日國際電影節」(SummerInternational Film Festival 2014)のパンフレット。
国内外の注目作品がラインアップされる中、とりわけ興味を抱いたのが「イタリアの恋人」ことマルチェロ・マストロヤンニ特集『Marcello Mastroianni, The Great Lover』。
なんとも愛おしい眼差しと、さりげない着こなしに宿るマルチェロ・スタイル。アモーレな視点でセレクトされている7作品と共に、氏の魅力の一端に触れることができそう☆
そんなイタリアン・モードをひきずりつつ、ここ日本で近日上映作品リストに目をやると、「やっぱりコレ!」はお薦めの1作かなぁと。『グレート・ビューティー/追憶のローマ』。
観る者の世代や性別により、抱く感情はそれぞれ異なるだろうが、自身の人生を振り返るに十分な年齢に達した主人公(ジャーナリスト)の男ゴコロ、またアートやファッションを含めた彼のライフスタイルを通じ、芸術の都、ローマを観客はさまざまな思いを込めて見つめることになるだろう。
ちなみに、GUCCIやHOGAN、ラウラ・ビアジョッティほか画面に華やぎを添えるイタリアン・ファッションにも魅了されること確実。
なかでも主演を務めるナポリ出身の名優トニ・セルヴィッロのコスチュームは、男性諸氏憧れのイタリア的エレガンスが香るサルトリア・ナポレターナ(ナポリ仕立て)の代表的ブランド「Cesare Attolini」(チェザーレ・アットリーニ)によるもの。
品格あるオトコの服へのこだわりが、スクリーンからも伺い知れるに違いない。
ところ変わって、ローマ同様、永遠の美しさを誇る都市、パリ。
ここ数年ぶりに再訪した際にも、伝統美が誇る表層の内に秘めた斬新さ。これこそが、パリの魅力なのかもしれないなぁと・・・
というわけで、「ローマの休日」のロンドン版(?)的テイストに、主演俳優二人(ジュリア・ロバーツとヒュー・グラント)の人気も加わり、話題を集めたラブストーリー「ノッティングヒルの恋人」。そのメガホンをとったロジャー・ミッシェル監督が、長年温めてきたという新作が「ウィークエンドはパリで」。
さてその物語とはー
結婚30周年を記念し、ハネムーンの地、パリへと週末旅行に向かったのは、各々教師の職に就くイギリス人の熟年カップル。
スペシャルな旅とあり、現地にて急遽予定を変更し、ラグジュアリーホテルとして名高い「プラザアテネ」に滞在するなど、どこかに置き去りにされていたトキメキあふれる行程で時計の針が進む中、想定外のサプライズが…
ここで今回のキーワード「オトコのおしゃれ」に関してだが、数々の受賞歴を誇る夫役のジム・ブロードベントのスタイリングは、さすがBrit!
アーガイルのニットとハンチングはワードローブの基本型なのかも。一変して、パリお出かけコーディネートとしてのジャケットとストール使いは、素材感がおしゃれ度のバロメーターに!
うさみ・ひろこ 東京人。音楽、アート、ファッション好きな少女がやがてFMラジオ(J-wave等)番組制作で長年の経験を積む。同時に有名メゾンのイベント、雑誌、書籍、キャセイパシフィック航空web「香港スタイル」での連載等を経て、「Tokyo Perspective」(英中語)他でライフスタイル系編集執筆を中心に活動中