化学品商社のハイケムと北海道大学がR&Dラボ開設 植物由来のポリエステル代替素材を社会実装へ

2024/06/14 13:05 更新


ハイケムの高裕一取締役(左)と北海道大学の清水研一触媒科学研究所所長

 化学品商社のハイケム(東京、高潮社長)は北海道大学と提携し、「ハイケム北大R&Dラボ」を開設した。北大が研究する植物由来のポリエステル代替素材に注目し、繊維やボトルなどで社会実装を目指す。

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 国内でもトップクラスの触媒研究を行っている北大の技術に注目してハイケムが打診、石油由来ポリエステルの代替として注目されるバイオマス樹脂のPEF(ポリエチレンフラネート)の量産化を目指す。北大の中島清隆教授による研究で、非可食バイオマスから触媒反応を用いてPEFの原料を製造することにラボレベルで成功している。ハイケムが実用化済みの廃ガス由来のエチレングリコールと重合することで、非石油由来のPEF製造が可能。

 今後、ハイケムのネットワークを活用して原料製造のスケールアップを目指すほか、より最適なPEF原料の開発や重合法の確立、PEF以外の多様なバイオマス化学品の社会実装を視野に入れる。

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