阪急うめだ本店は、入卒商戦に合わせ、子育て中のママに向けたイベント「ブルーミング!~咲き誇る~」を2月27日まで開催している。同社のママ向けオンラインコミュニティー主導による初企画で、1階のコトコトステージ、4階の婦人服、11階の子供服が連動し、ファッションやビューティー、ライフスタイルを立体的に提案する。
(金谷早紀子)
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ミレニアル世代のママから支持されているママディレクターやデザイナーのブランドを誘致した。1階コトコトステージ11には、レディスアパレルの「ヨリ」が出店。同店では4年ぶりの出店で、商材をセレモニー向けに絞った。3日間の予約枠が15分で埋まり、1000人のキャンセル待ちが出た。ショールーミングで、購入は阪急の公式ECのシークレットページのみだが、予算以上の売れ行きとなった。
隣接するコトコトステージ12では、「ファミリア」の雑貨や「ラドロー」のバッグなど、ママと子供を対象にした服飾雑貨を揃えた。4階は、レディスアパレル「ヨーコチャン」「アローブ」、子供服「ケチャップ」、お受験服「アイビーアイムネイビー」が限定店を出店。「セルフォード」のセレモニーウェアの集積売り場も設けた。11階は、子供服「ジューンリトルクローゼット」の限定店や、「マールマール」の通園通学アイテムの集積売り場、「トリックホリック」のカスタム刺繍サービスなどを実施した。
ママ向けオンラインコミュニティーは昨年9月に開始。ユーザーの交流の場を設けることで、会員データでは見えない潜在ニーズを発見し、事業に生かすことが目的。ママを百貨店と接点を持つ重要なエントリー層と位置付けており、全館挙げてコミュニティーに関与することが特徴。同店の全11事業部(ファッション、服飾、リビング、趣味雑貨、フードなど)にも担当者を置き、主軸のチームや催事チームと連携しながら、お薦め商品などのコンテンツを発信している。イベントは、コミュニティーで実施してきた立体的な提案を、実店舗に発展させた。
同店の企画担当からのテーマを軸に、複数事業部の販促担当、バイヤーなどが集まり、アイデア出しを重ねた。コミュニティー内でも、「憧れのママは?」というアンケートを実施し、コンテンツ制作の参考にした。期間中に行った優木まおみさんによるピラティスワークショップは、事前にコミュニティーで質問を募った。販促面では、婦人服や子供服の事業部ごとの発信に、今回の企画の特設ウェブページのリンクを張ったり、買い回りキャンペーンで連携性を高めた。
コミュニティーは、今回の企画の告知が始まってから2週間で約100人ほど新規登録者が増えた。子供を交えたママ同士の交流会を求める声が出るなど、期待も高まっている。