これからのファッションを扱う店頭では洋服を売りっぱなしにしていては顧客との信頼関係は深まりません。接客時にしっかりとメンテナンスなどアフターケアまで伝えられることがリアル店の強みとして求められています。
クリーニングが難しい素材のお手入れやメンテナンスについて「ケアメンテ」サービスを提供するハッピーの橋本英夫社長に聞きました。
ぜひ、接客に使ってみてください。
冬の防寒アウターの主役として人気のダウンアイテムのメンテナンスはどうすればいいでしょうか?
ふくらみの回復が生命線。ダウンアイテムの場合、ふっくら感が高い保温性にとって大切です。長く着用し続けると内蔵物である羽毛は複雑にもつれ、ぺたんこになってしまいます。そのため、水洗いで汚れをしっかり落としたうえで空気を循環させながら乾燥させなければふくらみは戻りません。
通常のドライクリーニングでは表地の汗の成分の皮脂汚れを落とせますが、たんぱく質やアンモニア、塩分といった水性の汚れを取り除くことはできません。
落としきれなかった汗の成分は残り、時間が経つと酸化して黄ばみます。
当社の場合、水洗いとドライクリーニングを同時に処理する「水油系・アクアドライ」という洗浄方法を開発し、問題解決に臨んでいます。
さらに物理的機械力を加えず水で衣服を洗浄する「無重力バランス洗浄」によって、従来の水洗いのように繊維・生地をいためず、シルエットも崩すことがなくなりました。
初めから元に戻すのが困難だとあきらめずに定期的にメンテナンスに出した方がよいでしょう。
【続く】