グッチはこのほど、二つの計画を発表した。一つは毛皮に関する国際連盟に加盟し、18年春夏からリアルファーの使用を廃止すること。もう一つはユニセフに100万ユーロを寄付し、少女のエンパワーメントのためのプロジェクト設立を支援するというもの。
この二つの計画は、ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションでのマルコ・ビッザーリ社長兼CEOによる講演の中で明らかにされた。グッチが加盟するのは「毛皮に反対する国際連盟FFA(ファーフリーアライアンス)」で、18年春夏コレクションから製品および広告に動物(ミンク、フォックス、ラビット、カラクール、ラクーン、カンガルー)の毛皮を使用しない。
グッチは、LAV(イタリアの動物愛護団体)およびHSUS(米国人道協会)との長期的なパートナーシップの成果として、FFAに加盟。FFAは毛皮を剥ぐために飼育される動物と捕獲される野生動物への残虐性を訴え、リアルファーの使用廃止を求める国際連盟だ。また、グッチはリアルファーを使用した過去の製品のチャリティーオークションを行い、その収益をLAVとHSUSに寄付する。
今回の二つの計画は、持続可能な環境と社会への責任あるビジネスを展開するというグッチの姿勢の表れだという。その原点についてビッザーリ社長兼CEOは「クリエイティブ・ディレクターのアレッサンドロ・ミケーレとビジョンを共有できたことが、大きな変化をもたらした」と説明した。「新しいクリエイティブ・ディレクターを選ぶ際、私は同じ価値観を共有できることが重要だと考えました。そして、アレッサンドロとの初めてミーティングで、すぐに彼こそ、その人だとわかったのです。私たちはともに、グッチの社会貢献活動にコミットし、責任を持ち、敬意を示し、包括的かつ力強く、持続可能な環境・社会のための革新的な取り組みを創造・推進していきたいと考えています」とビッザーリ社長兼CEO。