ゴールドウイン、富山に自然体験施設 地域密着で持続可能な社会に貢献

2023/01/20 06:27 更新


「プレイアースパーク・ネイチャリングフォレスト」のキャンプ場イメージ

 1月18日にゴールドウインが発表した富山県での自然体験施設「プレイアースパーク」構想は、同社創業の地・富山県に感謝の気持ちを表し、地域に密着した持続可能な事業により社会に貢献したいという思いが強い内容となった。26年に開園を目指す南砺市を皮切りに、県内各地でのパーク建設を構想している。

 南砺市に計画する「プレイアースパーク・ネイチャリングフォレスト」は自然を楽しめるネイチャリングガーデンを中心にキャンプ場、レストラン、農場、ミュージアムなどを設ける。特に「ネイチャリングミュージアム」は子供と共に文化を育む場所として、遊びと学びが横断的に体験できる施設とする。同社は40数年前に「レインボープロジェクト」という、自然の森の中で工場とスポーツ施設を併設したスポーツパーク構想を持っていた。当時は実現しなかったが、現在は形を変えてゴルフクラブとなっている。西田明男代表取締役会長は「今回のパーク構想はレインボープロジェクトの再現とも言える」と表現した。

ネイチャリングジムのイメージ

 同社は物販事業に加えて、コトやサービスの時間領域にも事業分野を拡大するため、新たなビジョンとして同パーク構想を進めてきた。昨年は4月に東京で、夏には富山市で同コンセプトのイベントを実施し、多くの子供たちが楽しめる機会を提供した。富山県でも「南砺市をスタートに、県内の広域で気候風土を生かし、遊びと学びが体験できる場所を作り上げていきたい」と強調した。

 渡辺貴生社長は「スポーツは元々、日常生活の遊びから始まっている。人と人、人と自然が共生する理想的な姿があった。人と自然がつながって、創造力を刺激し合える場所作りを未来の子供たちに向けて取り組む」と説明した。中期経営計画でも「プレイアース」というコンセプトを掲げており、従来は商品を作り多くの人に使ってもらえる機会を提供してきたが、さらに場所も通じて「スポーツを再定義したい」としている。

富山県小矢部市で発表会見したゴールドウインの渡辺貴生社長(左から)、西田明男代表取締役会長、新田八朗富山県知事、田中幹夫南砺市長

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