選りすぐりの世界中の帽子のセレクトショップであり、日本のハットメーカーであるCA4LAが、今年の「父の日」のイメージキャラクターに起用されていた人物をご存知ですか?
ヒントは、帽子が似合う人。
というと…「なるほど納得」な、あの人です。
答えは
クレイジーケンバンド(以下「CKB」)の横山剣!
さて、私にとって横山剣と言えば、即座に思い浮かぶのが剣さんフリークのN編集長。氏の言葉を借りるなら、
“剣さんはザ・スタイルの人で、流行り廃りも気にしないのがカッコイイとこなんですよね”
思うに、「ファッションに愛のある人は剣さん同様、自身のスタイルを大切にするのではないかな」というのが、自身の定説でありまして、もちろん時代のエッセンスは、どこかに取り入れることもあるにせよ! (少しばかり自己防衛本能が効いているかもしれません☺)
ちなみに勝手ながらの私的「剣さんスタイルのイメージは?」といえば☟
ダンディなスーツ(お誂え?)+帽子(「ボルサリーノ」の中折れ帽)+サングラス(「レイバン」or「カザール」)
そんなわけで、CINEMATIC JOURNEY 7月最初「男のロマン、女の夢とは?」のスタートは、そんな剣さん率いるCKBのメンバー全員が本人役で出演する映画『イイネ!イイネ!イイネ!』の話題から✈
2016年、横山剣デビュー35周年
2017年、クレイジーケンバンド結成20周年
2018年、クレイジーケンバンドデビュー20周年
というアニバーサリーイヤーに相応しく、CKBの本拠地である横浜を舞台に、男の友情あり、恋話あり…多種多様な「ソウルフル」ストーリーが詰まった本作。主役はもちろん横山剣!
冒頭のCA4LAの帽子をはじめ自前も多々登場し、こだわりのスタイリングにも要注目。
ちなみに「映画と帽子」は男のロマンをかきたてるペアリングではないかと常々思う訳でして、ヴィンテージ・シネマとも称したいアラン・ドロンとジャン・ポール・ベルモンドの2人が出演した映画『ボルサリーノ』は、その代表作として知られています。
おそらく繊研新聞の読者の皆さんなら、誰でもご承知のことと思うのではありますが、1857年、イタリアのアレッサンドリアにてジュゼッペ・ボルサリーノにより創業された老舗帽子メーカーでありブランド「ボルサリーノ」。その帽子を着用した、
前述の俳優二人があまりに COOL過ぎていたことから、しばしば日本ではソフト・ハットを「ボルサリーノ帽」とも呼んでいるそうで。おそらく帽子フリークなら知らない人がいないほど、有名なストーリーかと?!
果たして、剣さんの帽子コレクションに「ボルサリーノ」はいくつかあるのだろう??
6月24日(土)よりTOHOシネマズ新宿ほか全国ロードショー
©2017『イイネ!イイネ!イイネ!』製作委員会
CINEMATIC JOURNEY「男のロマン、女の夢とは?」。夏のヴァカンス気分を盛り上げてくれそうな新作の話題に移る前に、少しばかり予習を兼ねたトランジットを「フランスの美食の首都」ことリヨンにて✈
昨年末に訪れ、当コラムでもご紹介した地、リヨン。
1965年に得たミシュランの3つ星を50年以上維持している、リヨン近郊にあるレストラン「ポール・ボキューズ」のオーナーにして3つ星シェフのポール・ボキューズ。偉大なる「現代フランス料理界の父」として世界的にも知られる氏は、街の人々からも愛と敬意をもって称賛されているのです☟
上記建物と道を挟んだ向かいには、私たち旅人も気軽に訪れることができる、氏の名を冠した屋内市場「ポール・ボキューズ中央市場」が!毎日オイシイものがずらりと並び、空腹時に訪れたなら目が宙に浮いてしまいそう☟
そしてゴールはやはり「偉大なるシェフの街を味わう」時間を満喫したい!
街の中心地、ベルクール広場近くにある「ポール・ボキューズ」の料理をより身近に味わえるブラッスリーのひとつ「LE SUD」。
東西南北4地方の店名の中から選んだのは、季節柄「南」。別名「太陽のブラッスリー」というネーミングからしてご想像がつくように、地中海の香のする料理をご堪能あれ☟
それでは視覚的満腹感を味わったところで、CINEMATIC JOURNEY 「男のロマン、女の夢とは?」最終目的地となる注目の1作『ボンジュール、アン』の旅へ✈✈
公開を前に先日、脚本&製作も担当したエレノア・コッポラ監督(以降「エレノア監督」)と主演のダイアン・レインが来日した。
輝ける女性二人を出迎えたのは、同じく日本を代表する女優の一人、樹木希林。
そんな3人のスマイルからスタートしたい本作は、先ほどご紹介したリヨンの街も登場する、エレノア監督のエピソードをベースに完成した、なんともめでたい長編劇映画監督デビュー作!
80歳にして成し遂げた、エレノア監督の夢の一つである本作。同性として心から拍手を贈りたく思うことしきり。残念ながらインタビューは実現できなかったものの、記者会見へと足を運んだ。
とりわけ本作は、昨年末に取材で訪れ、本連載にもご紹介したリヨンの各スポットが登場するとあり、特別な思い入れを持って鑑賞することとなった。
さて、名字を聞いただけでも、その素晴らしいファミリーの顔ぶれがご想像つくかと思うのですが、まさにその妻であり、母である彼女。
とはいえ、完成に至るまでのプロセスで身をもって実感したというのが、「女性監督による、女優主演作品」に対する資金集めのハードルの高さだったのだとか。
しかしながら多才な彼女のこと。受賞歴を誇るドキュメンタリー作品を監督してきた経験により、フレームを自分で作ることができるのが誇れる技の一つだそう。
またアーティストしての顔を持つ彼女は、インスタレーションのためのファブリックのコラージュなどの制作も行う、一人でいくつもの顔を持つマルチタレントな女性なのです⁂
一方、エレノア監督が想い描いた「芯の強い女性」というヒロイン像を完璧に演じきり、
“プロ中のプロ!本作はまさにダイアンが作ったものよ!”
と大絶賛を受けたアン役のダイアン・レイン。そしてダイアンもまた
“エレノア監督をとても誇らしく思っています。実際に撮影がスタートする2年前に台本を拝見しました。その後、彼女が信頼を寄せるスタッフたちの意見を取り入れ、修正を重ね、完成したわけですが、そうしたオープンなスタイルが女性ならではの強みであり、魅力ではないかと思うのです”
さて、カンヌ~リヨン~パリのドライブをバーチャルトリップ感覚で味わう本作。
果たして、想いがけない珍道中ともいうべきドライブのエスコート役を務めたジャックが、アンに気づかせてくれたこととは?
7月7日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ他にて全国ロードショー
配給:東北新社 STAR CHANNEL MOVIES
©American Zoetrope,2016
うさみ・ひろこ 東京人。音楽、アート、ファッション好きな少女がやがてFMラジオ(J-wave等)番組制作で長年の経験を積む。同時に有名メゾンのイベント、雑誌、書籍、キャセイパシフィック航空web「香港スタイル」での連載等を経て、「Tokyo Perspective」(英中語)他でライフスタイル系編集執筆を中心に活動中