服飾学生は生成AIとどう付き合うか クリエイションスキル高めて味方に

2024/09/03 14:00 更新有料会員限定


国際ファッション専門職大学3年生、野口キララさんの作品「52Hz」。クジラが鳴く周波数の52Hzをモチーフに23年に制作した

 「ミッドジャーニー」や「ステイブル・ディフュージョン」といった画像生成AI(人工知能)は、イラストレーターやデザイナー顔負けのクリエイションを、ものの数秒で作り上げてしまう。今まさにクリエイションを学んでいる学生たちはどのようにこの生成AIと向き合うべきだろうか? テクノロジーを教える大学教員の立場から、その「現在地」を論じてみる。

(ニューロープ代表取締役、国際ファッション専門職大学准教授 酒井聡)

成熟の時間

 筆者自身も大学ではデザインを学び、在学時からアルバイトで展示会やポスター制作をしていた。学生や新卒でもできる軽い仕事を、先輩やクライアントのフィードバックを通し、腕を磨けた。問題は24年の今現在、「学生でもできる仕事」「新卒でもできる仕事」が生成AIに奪われつつあるということだ。

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