【ファッションとサステイナビリティー】日本サステナブル・ラベル協会 山口真奈美代表理事に聞く

2020/11/30 06:00 更新


Medium manami.y

 私たちの身の回りには様々な認証やラベルがある。日本サステナブル・ラベル協会(JSL)は、国際認証ラベルを〝サステナブル・ラベル〟と総称し、ラベルの普及を通じて、持続可能でエシカル(倫理的)な生産、流通、消費を促進し、持続可能な社会の実現に貢献することを目的に17年に設立された。繊維・ファッション産業に関連の深いものでは、オーガニックテキスタイルの基準のGOTSやOCS、国際フェアトレード認証ラベル、FSC(森林管理協議会)認証などを扱う。

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買い物は未来への投票

 私たちは「買い物は未来への投票」ととらえ、環境や社会に配慮された商品を、見つけやすく、買いやすく、売りやすくするために、様々な認証ラベルの普及・啓発をしています。認証ラベルの違いや特徴を第三者的に示し、企業・消費者・行政などそれぞれの立場がより良い選択をするための情報を整理して伝えています。

 持続可能な社会を目指すには様々なアプローチがありますが、認証ラベルはその一つの手段となります。JSLでは様々な認証ラベルが存在する中で、持続可能で責任ある調達を実践するための信頼のおける認証ラベルを例示しています。

 それぞれが普及・啓発活動をしていますが、サステナブル・ラベルと総称することで、各団体を横ぐしに差し、互いのコミュニケーション促進や連携を強化しています。

環境や社会上の問題を

 認証がなくても素晴らしい製品は世の中にたくさんあります。ただ、認証ラベルはそれぞれの基準を満たしているかを、第三者機関が審査していることや、サプライチェーン全体の透明性も確保されていなければなりません。基準も、国際的なガイドラインへの準拠や、科学的根拠に基づいたもの、NGO(非政府組織)など多様な利害関係者の意見を反映して作られていることも、良い点と言えるでしょう。

 例えばオーガニックコットンの認証は、原料がオーガニックであるだけでなく、加工・流通の工程での環境・社会配慮や、トレーサビリティー(履歴管理)も確保されて、初めてラベル付きとなります。

 認証制度は、様々なタイプがありますが、環境・社会上の問題が一定水準以上改善されているかを第三者が評価する仕組みです。〝自称〟ではグローバルで認められにくい場合もありますが、共通の物差し・基準で伝えられることが認証取得のメリットの一つと言えるのではないでしょうか。

実践が問われるとき

 エシカルやサステイナブルへの関心が高まってきた今、実践が問われる時期にきています。SDGs(持続可能な開発目標)と事業を関連付ける企業も増えていますが、本質的にどう実践しているか、消費者に伝えていくか、これから真価が問われます。

 JSLが扱う認証・ラベルは一定のガイドラインをに基づいて選んでいます。消費者や若い世代は信頼の置ける製品・企業選びに認証ラベルを活用し始め、エシカル消費の関連から行政も注目しています。ラベルだけに依存しすぎない、ゆくゆくはラベルなどつけなくても当たり前に配慮されている社会に変革されていれば、ラベルは必要ないわけです。

 サステイナビリティーへの関心は日に日に高まっています。各種メディアや女性誌でもエシカルやサステイナブルが取り上げられるようになりました。新型コロナウイルスの影響で、生き方、仕事の仕方などを見直す機会になったことや、地球も世界的にも待ったなしの状況になりつつあること、そして気候危機や生活の中でも少なからず感じる環境の変化が後押ししているのかもしれません。

山口真奈美代表理事

(繊研新聞本紙20年11月25日付)

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