岐阜の物作り集団、ファンズユニットとNAPSはアパレル業界で高まっている過剰生産と流通在庫の過多に対応。在庫製品の二次加工などによるリメイクによる再流通で、最適生産や在庫の圧縮、廃棄縮小による環境配慮などが図られるとしている。
今年に入ってからはコロナ禍でマスク需要が急増しているが、これについても在庫生地の利用と二次加工などによるタイムリーな製品流通などで、サステイナブルや環境配慮の側面を強調できるとしている。
ファンズユニット(中原健社長)は、グループとしてアパレル製品の縫製、物流加工・出荷代行などの生産業務を行うほか、衣料品や雑貨品のリメイクにも対応している。その基盤となっているのは、同社が音頭を取って結成した生産関連企業22社で組織しているのがNAPS。NAPS会員の傘下には協力工場350社があり、ニーズに応じて対応する多様で柔軟な生産能力を持つ。
過剰生産やプロパー消化率の低下によって拡大した流通在庫に対して、グループの生産力を生かして再製品化。新たな付加価値を持った新商品として再販ルートに乗せる。こうした新たなサプライチェーンの構築によって、「ムダな作り込みや在庫増を避けられる」とサステイナブル性を訴えている。
(繊研新聞本紙20年11月25日付)