だんつう。比較的厚地の手織りパイルカーペットで、平織りの経糸にパイル糸をからませ切りながら織る。広義で絨毯(じゅうたん)のことを指す場合や、中国製の絨毯のことを指す場合もある。中近東のペルシャ、中国を経て日本に伝わった。
色数が多く、細かな柄のものほど高価で、江戸時代から日本でも生産が始まった。佐賀県の鍋島緞通、兵庫県の赤穂緞通、大阪府の堺緞通が有名で、明治期には工芸品として欧米などに輸出された。繊維工業の近代化に伴い緞通の生産量は減少していったが、近年では伝統工芸品として見直す動きも出ている。