ファッションボックス「リプレイ」のグローバル展開加速

2019/04/10 06:27 更新


シニガリアCEO

 伊カジュアルブランド「リプレイ」を生産・販売するファッションボックス(伊トレビゾ州アーゾロ)の18年業績は、好調な結果となった。売上高は2億3790万 ユーロ (約299億円)、EBITDA(金利・償却・税引前利益)は前年比21%増の2170万 ユーロ (約27億円)となった。19年はグローバル展開を加速し、さらなる成長を目指す。

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 マテオ・シニガリアCEO(最高経営責任者)は好業績の要因について、「品質管理への注力と革新的なプロジェクトを持続的に生み出し続ける能力を土台とした長期的経営戦略の成果。厳選したビジネスパートナーを通じて実行されてきた効果的な販売拡大戦略も一役買っている。今後、既存マーケットの強化はもちろん、新市場の開発にさらに力を入れ、継続的成長を目指す」と話す。

チャネルの複数化

 同社は昨年、国際的な拡大戦略の一環で、インドにおけるリプレイのディストリビューターとして、リライアンス・ブランズと戦略的パートナーシップ契約を結んだ。19年春夏から本格的に始まった両社の取り組みは、複数チャネルでの販売を強めるものだ。今年中にデリーとムンバイに直営店を開設するほか、路面店や百貨店、ショッピングモール、主要ECでの販売も計画する。

 日本では、厳選された百貨店での販売を中心にブランドを継続的に成長させる。

 東欧では、アパレル、シューズ、雑貨のディストリビューションを目的に合弁会社を設立した。19~20年秋冬での稼働を予定しており、21年中に路面店8店を開く予定のほか、ボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビア、コソボ、北マケドニア、モンテネグロ、ルーマニアの各国で市場開拓を目指している。

南米市場にも注力

 南米市場にも注力する。ブラジルでは17~18年にかけて、五つの路面店と二つのアウトレット店を開いた。200店の卸売先も持っており、この販路を通じてブランドを拡大する。コロンビアも重要な市場と位置付けている。昨年末に二つの路面店をオープンしており、22年までに五つの直営店を開く予定だ。

 同社は81年に創業。メンズ、レディス、キッズ各カテゴリーのカジュアルウェア、雑貨、シューズを製造・販売する。現在、50カ国以上に販売拠点を持ち、世界中に卸売先4000以上、路面店105店、125のインショップを持つ。売上高の85%を輸出が占める。



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