ウェブ解析が生業(なりわい)なので何かと相談を受けますが、事業者からの依頼内容で最も多いのが「ECサイトの改善提案」です。しかし、普段から数字を計測しておりますと、サイト改善が売り上げに貢献するケースはやや限定的に感じます。果たして、ECサイトの利便性を向上させると販売増につながるのでしょうか?
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利便性だけでいいのか
大規模なECサイトですと、様々な需要を持つお客様がいらっしゃり、「どこのショップで買うかはそこまで気にしていない」という方も一定数おられます。このようなお客様は、価格によって影響を受けることが多いですが、物に対して価格が納得いくのであれば、次に重要なポイントは「買いやすさ」になります。
それはECサイトで商品を絞り込む際のフィルター機能かもしれませんし、購入に至る際の決済手段の多さの場合もあるでしょう。ECサイトに流入するお客様のうち、ライトユーザーが多ければ多いほど、利便性が売り上げに貢献するケースは増えると感じます。
ですが、一方でブランドが好きなお客様はどうでしょうか?