ドレメ学院、学生開発商品をクラウド基金で販売へ

2017/03/30 06:24 更新


 ドレスメーカー学院(東京)は16年度の高度アパレル専門科4年の産学連携授業で、独自ブランド「スギノエプロン」の内容を刷新した。企画から生産、営業、販促まで学生が手掛けて14年に立ち上げた学校発ブランドの第1弾商品を検証し、新作を開発した。

 新商品はパルコのクラウドファンディング「ブースター」で4月中旬から、試験販売を兼ねて資金調達に挑戦し、受注や販売につなげる計画だ。

 第1弾では街着風のデザインエプロン11型を商品化し、一部店舗で販売したものの、卸し先が広がらなかった。16年度の授業では初回の商品について、デザインの統一性がなかった点や、ビジネスモデルの不備を反省。第2弾は、ほつれにくいハイテク素材を使用し、企業で生産する3種類の商品を企画した。

 イチ押しの使い捨てエプロンキットは、直線で成り立つ無駄の少ない設計にしてコストを抑制。超音波でカットした破線に沿って手で切り離し、立体的に組み立てる無縫製のエプロンを作り、レストランや学校、避難所などの備品として低価格で提供する。通販での需要も見込み、「レターパック」で送れ、収納しやすい独自のパッケージも作製した。

新作の使い捨てエプロンキット

 テキスタイル企業7社から試作の残布などの提供を受け、約30品番の素材を揃えて受注販売を行う。墨絵画家の鮫島圭代さんと協業し、鶏や梅の木を描いたアートとして飾ることもできる商品も用意した。今回、学生は製品化までを担当し、営業・販売は同校とのロイヤルティー契約に基づき、授業で講師を務める水内大策氏のアパレル支援コンサルティング会社、トキが行う。

 4月からは新4年生が引き継ぎ、学生がデザインしたブランドとしてブースターなどで訴求し、販売先を開拓する。

 グッドデザイン賞にも応募する予定だ。


墨絵画家の鮫島圭代さんと協業したアートにもなるエプロンも企画


この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事