デサント取締役TOBに改めて反対 役員体制折り合わず

2019/03/06 06:29 更新


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 筆頭株主の伊藤忠商事がデサントにTOB(株式公開買い付け)を仕掛けている問題で、デサントの田中嘉一取締役専務執行役員最高製品責任者が4日、繊研新聞社の取材に応じ、「少数株主の利益を守り、(大株主とビジネスパートナーの)利益相反を防ぐ」と強調、TOBに反対する考えを改めて示した。

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 デサントが2月7日に発表した今回のTOBに対する見解文書で、取締役員数5人のうち、4人を社外取締役とする新たな取締役体制を示したのは、「少数株主・取引先・従業員など全てのステークホルダー共同の利益が担保され、利益相反を防ぐ仕組みを作る」ため。しかし、伊藤忠とこの間行った協議では、「独立社外役員を過半数とするところが折り合わなかった」(田中氏)と明かした。

 田中氏は「伊藤忠はリスペクトしているし、今でも当社にとってメインの取引先。TOBの文書を見ても、目指す姿はほぼ一致している」としながら、TOBの成立で伊藤忠による支配度が強まれば、「取引先選定の自由度が奪われる恐れがある」と懸念する。「選定過程は事業ごとに最もベストな相手先を、デサント独自のネットワークで取捨選択する方が価値向上につながりやすい」

 もっともデサントとしては今後、MBO(経営陣による企業買収)や増資など新たな資本政策でTOBに対抗する考えは無い。田中氏自身も、「このTOBは失敗が無い」と認める。しかし「(伊藤忠の持ち株比率が)40%に近づいたとしても、我々は正々堂々とこれまでの主張を続ける。けんかを助長するつもりも、世論に訴えるつもりもないが、冷静に覚悟を持って話し合いをしたい」と強調した。

◆千人超が反対

 デサント関係者によると、同社の国内事業所と工場で働く管理職を含む従業員1040人が、伊藤忠によるTOBに対して反対の意思を示す署名に協力していることが分かった。販売職を除いた国内従業員は1200人おり、そのうちの85%以上が反対を表明したことになる。

 デサントでは先月8日に、労働組合がTOB反対の意思表明をしたほか、同22日にもOB会がTOB反対の声明文を出した。

「スポーツ企業らしくフェアプレーに徹する」と田中取締役

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