デサントジャパンは6日、東京・渋谷の明治通り沿いに社名ブランド「デサント」の旗艦店を開業する。スポーツを通じた“体と心のチューニング”というテーマを、デサントブランドの視点で提案する。5日、報道陣に公開した。
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名称は「デサントトウキョウ」。地上2階、地下1階の3フロア構成。デサントブランドでは国内最大級になる。
1階(売り場面積100平方メートル)にはデサントのオリジンである野球用品を揃え、ユニフォームのカスタムオーダーも受け付ける。フロア中央には、こだわりの茶葉や茶具を扱う「すすむ屋茶店」のティースタンドを設置。店内で日本茶を楽しめるようにする。入り口付近は時期ごとの打ち出し商品を展示するインスタレーションスペースに活用。3月2日まではスポーツ見本市ISPOのISPOアワードで受賞した商品を展示する。


2階(230平方メートル)はスポーツブランドによるライフスタイル提案業態「デサントブラン」(国内プロパー店で8店舗目)を展開。水沢ダウンをはじめとした人気カテゴリーの「デサントオルテライン」や日常シーンに着用できる「デサントポーズ」の商品などを揃える。

地下1階(165平方メートル)にはマルチトレーニング商品を集積。デサントのトレーニング商品のほか、「イノヴェイト」のウェアやシューズなどを揃える。「カラダバランスコーナー」では、3Dセンサーで身体のゆがみを3秒で測定する機器を活用し、利用者に合った改善方法を提案する。

対象客は30~50代の男女。原宿に18年6月まであった「デサントショップ東京」と比べ、入店客数は3割減の想定だが、購買率は倍、年間売上高は10%増を見込む。インバウンド(訪日外国人)比率は15~20%と予想する。

■物作りの姿勢変わらず
小川典利大取締役常務執行役員第1部門長は、「プレミアムアスレチックスポーツブランドとして、都心部にブランドを表現する場を設け、ユーザーの認知向上に努めたい」と強調した。伊藤忠商事によるデサントへのTOB(株式公開買い付け)については「私から答えることはできないが、態度については社内で慎重に考え、2月14日までに意見を表明する。それまでは静観してもらいたい。たとえ株主が変わっても、我々の物作りへの姿勢は変わることはない」とした。
