繊研新聞社が全国百貨店を対象に実施した「購買動向・営業政策」アンケートによると、22年度の入店客数は、行動制限の緩和と外出機会の増加で、ほとんどの百貨店が前年実績を上回った。2ケタ増となった百貨店も多い。客単価も外出機会の増加による消費が貢献し、上昇した。買い上げ率は低下した。衣料品部門も購買客数、客単価ともにほとんどが前年実績を上回り、23年度見通しも客数、客単価ともに上向きが続くとの見方が多い。
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アンケートは6、7月に実施し、全国の百貨店38社から回答を得た。入店客数は、有効回答32社中「増加」が30社、うち2ケタ増が14社、「減少」は2社だった。コロナ禍の反動増があった21年度から、さらに回復した。客単価も27社中「上昇」が25社、「低下」が2社で、21年度に続いて上昇した。一方で、入店客数に対する購買客数の割合を示す買い上げ率は17社中「低下」が13社ともっとも多く、「上昇」は3社、「横ばい」1社だった。生活必需品ほか目的買い客中心だったコロナ禍の買い上げ率からコロナ前の傾向に戻り始めている。