大手百貨店2月売上高 前月を上回る20~30%の伸び 高額品が大幅増

2023/03/03 06:25 更新


 大手百貨店の2月売上高(既存店ベース、速報値)は、前年同月比2~3割の増収となった。全社が2ケタ増だった1月の伸び率を上回った。前年のまん延防止等重点措置の反動増に加えて、ラグジュアリーブランドや時計・宝飾品など高額品が伸びた。外出増に伴って、ファッション関連商品が活発に動いた。インバウンド(訪日外国人)の増加で免税売上高が増加した。

 三越伊勢丹は前年比36%増、コロナ禍前の18年度比で16%増だった。ラグジュアリーブランドをはじめ、高額品が大きく伸ばした。伊勢丹新宿本店が41%増、三越日本橋本店が28%増で、両本店での外商顧客らを対象とした特別催事が売り上げを押し上げた。伊勢丹新宿本店は時計、宝飾品、ハンドバッグが18年度実績に対して2~3倍となった。

 高島屋は新宿店が36%増、大阪店が23%増、京都店が21%増で、全店が前年を上回った。特選衣料雑貨が30%増で、19年度比で80%増だった。免税を除いた国内客売り上げは前年比13%増、19年度比で9%増となった。

 大丸松坂屋百貨店は東京店が58%増、札幌店が53%増、梅田店が41%増で、ターミナル立地の店舗が大きく伸びた。入店客数が回復傾向にある。国内客売り上げは前年比23%増、19年度比17%増で、18年度実績並みに戻した。そごう・西武は西武池袋本店が20%増で、19年度に比べて8%増えた。

 阪急阪神百貨店は前年比31%増で、18年度比で2%増だった。国内客売り上げが18年度比6%増えた。阪急うめだ本店が31%増、阪神梅田本店が76%増だった。近鉄百貨店はあべのハルカス近鉄本店が29%増となった。婦人服が46%増で、卒業・入学式などオケージョン需要が回復した。

 免税売上高は前年比で2~5倍と大幅に増えた。台湾、香港、韓国からの訪日客が増加し、円安効果でラグジュアリーブランドや時計・宝飾品など高額品が売れた。19年度実績を上回ったが、春節(旧正月)期間が2月だった18年度に対して3~5割減だった。



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