11月の百貨店・スーパー販売額 百貨店は2カ月連続プラス

2021/12/28 06:26 更新


 経済産業省が12月27日に発表した11月の商業販売額は48兆2490億円(前年同月比9.1%増)で、9カ月連続で増加した。卸売業は35兆4500億円(12.0%増)で9カ月連続、小売業は12兆7990億円(1.9%増)で2カ月連続の増加。

 卸売業の販売額は調査対象全15業種でプラスとなった。繊維品卸売業は9.2%増で、7カ月連続で増加し、衣服・身の回り品卸売業は1.1%増で、6カ月ぶりに増加に転じた。

 小売業は原油高で29.2%増と大きく伸ばした燃料小売業を除くと0.2%減。ただし、これは半導体の供給不足で自動車販売が14.1%減と落ち込んだ影響が大きく、日曜日が前年よりも1日少なかった中で、10月からの緊急事態宣言解除の効果で全体として順調だった。

 織物・衣服・身の回り品は「新型コロナウイルスの感染者数の減少で買い物客が増加し、月後半からの気温低下で冬物衣料が堅調だった」ことから、2.2%増で、2カ月ぶりに増加した。

 百貨店・スーパーマーケットの合計販売額は1兆7075億円で、1.7%増、既存店は1.4%増で、いずれも2カ月連続の増加。百貨店は「入店客数の増加、高額品の好調な売れ行きが継続」し、2カ月連続のプラスとなった。10月まで2カ月連続で増加していたスーパーは主力商品の飲食料品が0.3%増と堅調だったものの、「日曜日の日数減の影響」で3カ月ぶりのマイナスだった。

 小売業販売の基調判断は11月までの指数水準が上昇していることから、10月まで7カ月連続で据え置いていた「横ばい傾向」から、「持ち直しの動きが見られる」に今年3月以来、引き上げた。



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