日本百貨店協会が3月23日に発表した全国百貨店(73社、196店)の2月売上高は、前年同月比10.7%減の3223億円で17カ月連続のマイナスとなった。前月よりも減少幅が改善し、回復の兆しが見えてきたものの、コロナ禍の影響がなかった19年2月対比では21.9%減と厳しい状況は続いている。前年が閏年だったことによる営業日数減や緊急事態宣言の延長による時短営業も響いた。
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免税売上高(構成比1.3%)は、86.4%減で引き続き苦戦。国内客(構成比98.7%)は、9.1%減と持ち直しの動きが見られる。富裕層を中心に高額消費が活発でラグジュアリーブランドや時計・宝飾が伸長している。巣ごもり需要やECも引き続き堅調だった。
地域別では、地方9.0%減、大都市11.4%減と地域間の差が縮まった。
東京地区の売上高は13.5%減の878億円で17カ月連続の減少だった。引き続き外出自粛の影響が大きいことが要因だった。コロナの影響がない前々年対比では24.6%減と厳しい。
衣料品は19.0%減、身の回り品は14.8%減と苦戦した。一方で高額品は好調で美術・宝飾・貴金属は12.5%増、対前々年でも5.0%増だった。
3月の商況は17日時点で11.4%増で推移している。