日本百貨店協会が2月25日に発表した全国百貨店(73社、196店)の1月売上高は、前年同月比29.7%減の3265億円で16カ月連続のマイナスとなった。年明けに11都府県に緊急事態宣言が再発出されたことによる影響が大きかった。営業時間の短縮のほか、特に外出自粛による入店客数約40%減が響いた。
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免税売上高(構成比1.2%)は、87.4%減で引き続き苦戦。国内客(構成比98.8%)は、25.5%減と12月に比べて15.5ポイント減少した。
ただ、株高を背景に付加価値の高いラグジュアリーブランドや宝飾品・高級時計などの高額品は堅調だった。また、EC売り上げも引き続き伸長している。
地域別では、地方は23.2%減、大都市は32.1%減となった。
東京地区の売上高は33.8%減の856億円で16カ月連続のマイナスだった。緊急事態宣言による外出自粛の影響が特に強く、入店客数は49.2%減と大幅に減少。全体を引き下げる大きな要因となった。
衣料品は45.8%減、身の回り品は37.9%減とクリアランスの前倒しや分散化などにより売り上げの山も作ることができす、苦戦した。
一方で高額品は堅調だったほか、家電が外商受注や巣ごもり需要を背景94.5%増と伸長した。2月の商況は、18日時点で21.1%減で推移している。