ウェルカム(東京)の食物販・飲食「ディーン&デルーカ」の期間限定店が「三方以上に六方にも七方にも良し」という事業に育ってきた。コロナ下の外出制限で集客に悩んでいた百貨店の要請に応える一方、生産者とともに地域貢献にも協力した。従業員は「地域の食や文化に触れる」ため観光や帰省を楽しみ、新たな働き方で士気も高まっている。
(関麻生衣)
きっかけはコロナ禍前。歳暮などで取引のあった百貨店から常設の出店を依頼されていたが、同業態は既存店を磨くのを重視、新規出店は控える方針だった。半面、「見て、食べて初めてわかるおいしさ」をより多くの人に体感してもらう場を作る必要もあったため、期間限定店を出し始めた。開催数は百貨店の「うわさ」で年々増え、20年7月~23年2月は29道府県で51回開き、レジを通過した客数は32万人以上に上った。
各地の期待に応え
出店場所は空き区画や催事場など様々で、既存店を模した売り場作りを徹底する。商品数は通常の10分の1で、売れ筋や季節のものを充実。調理設備が整えば、パンを焼いたり、ジュースを作ったりもし、飲食スペースを設ける場合もある。
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