手袋産地の香川県東部で23年にスタートしたオープンファクトリーイベント「CRASSO」(クラッソ、主催はクラッソ実行委員会)が手応えを得ている。6月のプレ開催に続き、11月には25社が参加。香川県や関西を含む他府県から約600人が来場した。24年も参加企業を増やし、さらに内容を充実する。
(小畔能貴)
クラッソは、物作りの技術を見学・体験できる四国初のオープンファクトリーイベント。11月23~25日には、東かがわ市の江本手袋、ルボア、Kawa-wa(カワノワ)、ドラゴン、アーバン工芸、イチーナ、生新、タナベ刺繍、ジニアスなどのメーカーが参加し、来場者に見学体験やファクトリーショップを楽しんでもらった。

刺繍加工のタナベ刺繍は、自社の物作りを見せるとともに、刺繍体験も開催。23年6月に併設オープンした瀬戸内刺繍美術館で様々な刺繍表現を紹介した。ファッション関連以外の製造業、地元の食材を使った飲食店なども参加した。メイン会場の瀬戸内リゾートベッセルおおちでは、トークイベントなども実施した。
期間中は四国経済産業局が運行主体となって、各拠点への移動をスマートモビリティーでサポートした。
実行委員会メンバーの田部智章タナベ刺繍社長は、「主要企業の見学予約は多く、参加企業から前向きな声や感想があった」と初年度を振り返る。「日本最大の手袋産地としての見学ニーズは高い。これからもっと地域性を出したイベントに育てたい」と続ける。
次回は5月23~25日を予定する。これまでの東かがわ市、さぬき市、三木町だけでなく、会場や参加企業として高松市なども加えていきたい考えだ。