靴下のコーマ 「ラク~にはけるソックス」開発

2018/12/17 06:30 更新


 靴下メーカーのコーマ(大阪府松原市、吉村盛善社長)は、高齢者や妊婦など体を動かしにくい人も簡単にはける「ラク~にはけるソックス」を開発し、本格販売を始めている。スポーツソックスで培ってきた編み立てノウハウ、はき口やかかと部分などへの独自設計技術(特許申請中)を組み合わせた。価格は1500円で、ネット販売、マタニティー・ベビー関連メーカー、ふるさと納税返答品など多様な販路を開拓中だ。

(山田太志)

 かかと部分を大きく編み立て、床に置いても靴下が立つ。三角形に編んだはき口が閉じないため、足を入れやすい。足を入れた後、かかとの後ろに付けた編み地に指を引っ掛け、靴下全体を引き上げれば、屈むことなく靴下をはける。はきやすいが、はき口の編み方や靴下全体の独自設計により、フィット感、ずれにくさを併せ持たせた。

 同社は22年に創業100年を迎える老舗メーカーで、編み立てだけでなく染色までを国内で一貫生産するのが大きな特徴だ。スポーツソックスに強く、ハードなスポーツシーンに対応する高機能性靴下を多数展開している。OEM(相手先ブランドによる生産)が多いが、近年はオリジナルブランドに力を入れている。足の形状に合わせた立体設計で、アーチサポート機能などが特徴の「3DSOX」をはじめ、ランニングや自転車用途などで存在感を発揮する。

 一方、スポーツソックスに次ぐ柱商品作りを目指し、近年は健康を切り口に、ゴム糸などを使わない靴下「らくらく博士」を展開。5本指や着圧タイプなどにバリエーションを拡大中で、新商品もらくらく博士のなかの重点アイテムとして期待している。

はきやすいが、フィット感・ズレにくさも併せ持つ


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