「03年4月に新生蝶理がスタートし、今があるのは皆さんの力強い応援があってのこと」。社長の先濵一夫は今年5月、産地企業が集まる北陸蝶理会でこうあいさつした。新生経営計画以前は、「大丈夫か」と言われ続けた。「やっと皆さんに安心してもらえる会社になれた。社員は自信を持ち、お客様と対等に話ができている」。この20年の積み重ねが再成長につながった。
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躍進から革新へ
中期経営計画の名称を「躍進」から「イノベーションプラン」に変えた17年度あたりから、収益力がぐっと高まった。それまでの経常利益50億、60億円台から70億、80億円台にベースが上がり、21年度には目標としていた100億円を突破した。前期は124億円に伸ばし、今期は140億円を見込む。
コロナ下、構造改革を進めた。「不採算事業を切るだけでは縮小しかない。伸びる分野に投資するからこそ成長できる」。先濵がいつも繰り返す言葉だ。いったん縮小した繊維事業は大きな成長を目指す。スミテックス・インターナショナルを買収してSTXとし、相乗効果が発現しつつある。
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