ローリング・ストーンズの名作アルバム『山羊の頭のスープ』のジャケットを思わせるヘッドピースが、チュールの甘さよりもミステリアスな雰囲気を強調する。24~25年秋冬の「チカキサダ」のコレクションは、チュールの透け感に拘束されるような毒を感じられた。本格的にショーをスタートした幾左田千佳に物作りの背景を聞いた。
(小笠原拓郎編集委員、写真=加茂ヒロユキ)
小笠原 物作りはどんな形で始めるのですか。
幾左田 実は私、物を作る前に本だとか、出合った言葉、頭の中にピンとときめくような言葉をノートに書き留めているんです。いざ、コレクションを始めようっていう時にそれを読み返して一つのポエムを作るんです。それがコレクション全体のムードだったり女性像だったり、場合によってはカラーパレットのイメージにつながったりするんです。
小笠原 デザイン画じゃなくで詩にする作業ですか。
この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。
すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!