阪急阪神百貨店の龍ケ江凛平さん 副業で夢実現。会社に属して自分の店

2023/01/30 08:00 更新有料会員限定


 「いつかは自分の店を」。会社の副業制度を使って、その夢を実現した人がいる。阪急阪神百貨店の阪急メンズメディアプロモーション部アシスタントマネージャー、龍ケ江凛平さん(29)だ。「百貨店は一人ひとりの幸せを大切にする業態。当然、全社員の幸せも願う。君は幸せになれるのか」。副業申請は、山口俊比古社長からかけられた言葉がきっかけだった。

店主が語れる店

 1月6日、奈良・ならまちに〝コミュニケーションリテール〟と位置付ける「Qcumber」(キューカンバー)がオープンした。龍ケ江さんが22年8月に建てた新築一戸建ての1階で、店舗面積は約33平方メートル。奈良の「HEP」のサンダルや「ヤハエ」の靴下、服は愛知の「エンハーモニックタヴァーン」や「オリキュレール」などジェンダーレスで着用できる、知る人ぞ知る商品が並ぶ。アート作品や佐賀出身の龍ケ江さんが選んだ〝私物〟とも言える有田焼などもある。「仕入れた商品を店主が語れる店」を条件とする取引先もあり、「大阪府内でも扱っていない商品がほとんど」だ。

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