ブランド保護考えるBPP活動

2015/07/29 06:34 更新


 ブランドの知的財産権保護のためのBPP(ブランド・プロテクション・パートナーシップ)活動の輪が広がっている。活動の一環として開いている情報交換会は15日の開催で14回を数えた。12年10月にスタートし、当初は少数の参加だったが、今回は約100人。ブランドの知的財産権保護活動を進めている企業をはじめ、経済産業省や税関、弁護士、弁理士が出席した。参加したYKKは「情報交換会はBPPの持続的な連携に結びついている」と手応えを感じている。

 情報交換会は偽物に悩む国内外のアパレル、バッグ、靴メーカー、小売業などが参加。今回は49法人と、2団体、2県警、1省、1税関が出席した。模倣品対策の経験豊富な企業の担当者や、中国をはじめ新興国で模倣品対策などの知的財産権に関わるコンサルティングを行う専門家らが模倣被害の実態や対策活動の実績のほか、業界、または他社との連携で成果を上げた事例、今後の課題などについて詳細に発表した。

 BPP活動を通して企業間の連携に発展するケースも出てきた。中国でバッグの模倣品被害に悩むあるデザイナーブランドが、同じ悩みを持つ他のバッグメーカーと密に連携を取り始めた。今回の情報交換会の後にもその取り組みに関心を持つ企業が現れるなど、EC市場の拡大に伴い加速する模倣品の製造・販売問題を共有し、連携して対抗しようとする動きが生まれている。



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