ビームスは27日、「ビームス六本木ヒルズ店」をオープンした。メンズ、ウィメンズ双方の商品を集めた総合店で、売り場面積は1000平方メートル。「ハイファッション」「ハイカジュアル」「ハイクオリティー」をキーワードに、次世代の旗艦店と位置付ける。六本木ヒルズの客層に合わせた限定商品のほか、内装や品揃え、商品の見せ方も同店独自の手法で行い、新たな客層の開拓を狙う。
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2階でメンズとウィメンズのカジュアル、3階でスーツやコンテンポラリーファッションを売る。80体のトルソーやマネキンを使い、売り場の随所でビームス流のコーディネートを来店客に訴求する。メインエントランス付近のポップアップスペースでは既存の総合店ではあまり紹介したことのない商品など、新しい提案を見せる。
カジュアルのフロアでは、ビームスのオリジナルレーベルを売り場の垣根を設けずに並べている。20万円以上するボマージャケットなど高額のアウターもある。限定品ではメンズで「メルセデス・ベンツ」と協業したウェア、今年で90周年の「ミッキーマウス」と協業したスタジャン、金文字でビームスのロゴを入れたカットソーアイテムもある。
ウィメンズは、オリジナルと仕入れで目の肥えた大人客にも合うカジュアルウェアが品揃えの中心で、アウトドアブランドのダウン、マニッシュなミリタリーブランドのアウターも扱う。ポップアップスペースもあり、オープン時は一点物の古着を集めたイベントを行う。
3階のウィメンズはオリジナル商品の比率を抑え、仕入れ商品が中心。海外ブランドもドメスティックもモード色の強いブランドはあまり置かず、アイテムもドレスやワンピース、スカートが主体。経営者にニーズのあるテーラードジャケットも豊富に仕入れた。
メンズはレザージャケットや上質素材のルームウェア、ダメージ加工のジーンズなど既存店での扱いがあまりないアイテムを強化した。ニットジャケットや迷彩のパーカなど近隣の大人客からのニーズが多い商品もある。オリジナルのスーツも15万円台と高額な商品が中心。デニムのタキシードや仕入れブランドでカシミヤのスーツなども別注で企画した。
秋冬の客単価はカジュアルで2万5000円、ドレスで5万円以上を狙う。設楽洋社長は「六本木ヒルズを訪れるお客様特有のニーズに応える店にすることで、これまでと違う、新しいビームスの顔を作りたい」と語る。