バロック 店舗でのICタグ実証 ROI重視の活用も

2019/03/28 06:26 更新


 バロックジャパンリミテッドは、「アズール・バイ・マウジー」の店舗でのICタグ実証実験を18年9月からスタートし、棚卸し作業での大幅な業務効率化などを確認し、今後は機会ロス削減やMD改善などにも活用する。徳野拓史生産本部物流部部長が、日本アパレル・ファッション産業協会のSCM推進委員会報告会で報告した。

 店舗でのICタグ活用は、18年4月の物流センターでの本格導入に続くもので、活用場面を広げるとともに「顧客体験向上」「IoT(モノのインターネット)・データ活用」と次なる活用フェーズにつなぐステップとなる。

(監物敏充)

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 報告会では、山内孝二RFID推進小委員会委員長・オンワード樫山SCM推進本部本部長が活動報告をした。18年度はオンワードのICタグ導入センター見学会を実施、バロックジャパンリミテッドの取り組み報告などで情報共有した。19年度は活用状況を確認、活用範囲・効果拡大をテーマとする。

 バロックジャパンリミテッドは、18年1月からアズール・バイ・マウジーの商品へのICタグ付けを始め、小物などを除く95%まで広がった。物流センターでは出荷業務の効率化・在庫管理精度向上を重点とし、ソーターの投入口でICタグを利用し、バーコードに比べ30~50%仕分けスピードが速まった。ただし、待ち時間が生じるため、2基目のソーターでは投入口を減らした。

 小委員会が想定するソリューション2「物流の効率化」から始めたが、間を置かずソリューション1「店舗生産性向上」に着手した。店舗の実証実験では、棚卸し・入出荷検品・商品探索、防犯・マーケティング、POS(販売時点情報管理)レジ効率化、店頭・バックヤード在庫視覚化に取り組んでいる。5人で6時間かかっていた6000点の棚卸しは、1人30分で済んだ。しかし、最初の3分で4000点を読み取っており、オペレーションの見直しでさらに短縮できるとみる。

 既存の入店カウンターにICタグアンテナを取り付け、防犯にも利用している。これによって、在庫精度を上げることもでき機会ロス削減にもつながる。ICタグ活用の最新トレンドを報告した山口賢史ジョンソンコントロール・ビジネスデベロップメントマネージャーは「在庫精度により大きな価値があり、入店カウンターと連携すればコンバージョン(買い上げ率)把握もできる」という。レジでも利用しているが、効果を高めるにはICタグシステムと基幹システムの連携が必要なため、優先順位を検討する。

 期待するのは、店頭・バックヤードの在庫視覚化だ。品出し・品入れの時にICタグを読み取る。山口氏は「ICタグ活用で最大のROI(投資利益率)が得られる」方法という。ザラなど欧米では事例は多いが日本ではまだないという。今後、スマートフォンに商品を表示し品出し指示したり、ダッシュボード画面を見てマネジャーが指示するなどの仕組みを想定している。ただし、これも基幹システムとの連携がカギとなる。


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