バリのOEM、バティック調布帛で

2015/07/08 06:51 更新


 服地コンバーターの川越政は、インドネシアのバティック調の生地を使ったアパレルOEM(相手先ブランドによる生産)を始めた。打ち出すのは、バリの協力工場で生地の手捺染から縫製まで行う「メード・イン・バリ」。染料のにじみや柄のズレなど、手作業ならではの風合いと生産背景を訴求する。

 バティックは、ジャワ更紗やインドネシア更紗とも呼ばれるインドネシア伝統の綿織物。古くから頭布や腰布など民族衣装に使われ、茶や紺、青など濃色を多用した花鳥柄や動物柄など、自然をモチーフとした幾何学模様が特徴とされる。

 蝋を使った防染法で柄を染め生産される厳密なバティックは、ユネスコ無形文化遺産にも認定された伝統工芸で、量産には向かない。そのため同社では、バリの協力工場を活用し、ハンドスクリーンプリントで捺染したバティック調素材を使用。「日本では難物とされるため生地単体の販売は難しいが、製品にすれば欠点も味となる」として、現地で製品化まで手掛ける。

 最小ロットは100枚からで、オリジナル柄の製作も可能だ。サンプル納期は40~50日で、約3カ月で製品が届く。現在はストリート系、カジュアル系のメンズアパレルに広がっており、春夏に向けメード・イン・バリの生産背景や独特の風合いを提案、拡大を目指す。リ島の協力工場で捺染、製品化する



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