淡路島には、日本の伝統的な物作りでブランドを提案し、古民家にアトリエとショップを構える女性がいる。南あわじ市在住のあまづつみ・まなみさんは、「チャー」をはじめ、藍で手染めする「萌蘖」(ほうげつ)を手掛けるほか、地元の人たちと「島のふく」を展開する。23年には新たにアップサイクルをテーマにした「ii」(イイ)も立ち上げた。
イイは、チャーの商品や古着、端切れなどをアップサイクルし、新しい洋服を生み出す。チャーは洗うたびに風合いが変わるなどの魅力を持ち、ずっと長く着られる服が中心だ。セールは一切せず、在庫をアップサイクルし、イイに生まれ変わらせる。
淡路島出身でファッションを学んでいる専門学校生たちもメンバーに加わり、協力してイイを具現化する。23年8月には洲本市の「エスブリック」でファッションショーを開催した。持続可能性をテーマにした淡路市の複合施設「エイト」の中で販売もしている。
イイは予想以上に若い人から反応がある。「藍を使った染め直しにも対応していきたい」。今後の目標は、「縫製工場を稼働させ、メイド・イン・淡路という形でコレクションを繰り出したい」と笑顔を見せる。