《ファッションビジネスは今、何をすべきか》アフターコロナを見据えて 業界の総力を挙げて乗り越えよう

2020/05/01 06:25 更新有料会員限定


 新型コロナウイルスの感染拡大はまだ終息の時期さえ見えず、政府の「緊急事態宣言」を受けた外出自粛や休業が続いている。経済対策は後手を踏み、休業補償も都道府県に頼るのみ。ファッションビジネス業界の多くは中小・零細企業で倒産が増え、労働組合にも相談が殺到している。これはリーマン・ショックや東日本大震災後の混乱を上回る危機だ。しかし、いずれ感染は終息する。

 日本ではバブル経済崩壊後の90年代初めにSPA(製造小売業)が台頭し、分断されていた製造と小売りが一体化、その後の日本経済の「失われた20年」でも持ちこたえた。高額品が売れなくなった市場に新しいシステムを提示、受け入れられたからだ。

 リーマン・ショック後には、さらに低価格を推し進めるファストファッションが勢力を拡大した。〝アフターコロナ〟にも、新たなビジネスが生まれ、業界の地図を塗り替える可能性が高い。その準備が要る。

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