イオンモールが出店立地を広げている。大都市中心部への進出を本格化しているもので、オフィスと複合したイオンモール名古屋ノリタケガーデンを今秋開業するのに続いて、23年秋に横浜西口にイオンモール横浜西口(仮称)を開設することを表明した。
(田村光龍)
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横浜西口の立地は19年に閉店したダイエー横浜西口店の跡地。URが設ける250戸の賃貸住宅とともに、建築主体の権田金属工業と連携しながら総賃貸面積2万平方メートルの商業施設を23年秋に開業する。
イオングループはダイエー、マイカルの店舗を取り込んだこともあり100店以上とされる老朽化あるいは閉鎖したGMS(総合小売業)の活用を課題としている。イオンタウンがNSC(近隣型ショッピングセンター)に再開発するほか、イオンリテールが新業態のそよらに建て替えるケースや、館の運営は他社に任せ食料品売り場だけを担うように切り替えるなどで対応している。ここでは、子会社・OPAの横浜ビブレと隣接していることから連動した運営が期待されることもあり、イオンモールが大都市中心部にグループの持つ大型物件の再生に乗り出した。
イオンモールはこの間、大阪・千里中央や新札幌といった衛星都市中心部で専門店街を運営するようになっており、旧OPAからのオーパなど14店の移管などもあり、郊外の広域型SCを中核としつつ領域を広げてきた。
名古屋ノリタケガーデンタイプの複合開発を東京、大阪で進めることと併せて、跡地開発でも大都市中心部で事業確立を目指すことになった。