イオンモールがES強化 テナントスタッフに講習会

2017/10/26 04:26 更新


イオンモール長久手で行われた「働く一人ひとりがハッピーに!」

 イオンモール長久手はこのほど、テナントスタッフを対象にした講習会「働く一人ひとりがハッピーに!」を開いた。慶大大学院の前野隆司教授が立証する〝幸せの4因子〟に基づいたワークショップを行い、2回で計50人が参加した。3人程度のグループで、幸せを感じることにつながる目標や感謝を伝えたい人を出し合った。幸福を感じながら働くことがモチベーション向上につながる好循環を見込む。

 イオンモールでは「ハピネスモールプロジェクト」として、顧客の健康的な暮らしにつながる取り組みを進めている。今回の講習はその一環で対象をテナントスタッフに広げた。イオンモール長久手では同プロジェクトの一環で、毎月実施しているヒーリングコンサートにスタッフの回を設けたこともあった。

 施設が開く多彩なイベントに「テナントスタッフも参加したい」という声はあった。その声をもとに、16年6月に立ち上げたダイバーシティー推進部会での話し合いを通じて実現した。専門店を会員とするイオン同友店会とイオンモールから半数ずつの委員で構成し、働きやすさなどを「フリートークで一緒に考えている」(福家敏記営業本部同友店統括部長)。テナントスタッフに対し、誕生日などでのワオンポイントの付与が広がっているのも部会での話し合いからだ。

 同社が働きやすさを追求しているのは、専門店の人手不足に対して、離職率を引き下げるため。人材確保と維持にES(従業員満足)の重要性が高まっている。

 同社ではテナントスタッフが使える事業所内保育園の設置を12園に広げ、従業員休憩室やパウダールームの整備も進めている。そうしたハードの分野に、同友店会との話し合いを通じた取り組みを加えている。

 採用でも新たな取り組みがスタートした。同友店会で一括することで、媒体の利用料を専門店が単独で行うより抑える。このほか、通信教育で期間内に資格を取れば費用の半額を補助する制度もある。キャリアアップの要望に応え、スタッフが働き続けることにつなげている。



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