宇仁繊維 国産テキスタイルでファッションをもっと楽しく メーカー機能で国内回帰をサポート(PR)

2023/07/20 00:00 更新



 国産テキスタイルにこだわり、国内外で評価されている宇仁繊維。生地メーカーとして自社グループ工場や協力工場と密に連携し、常時約3万5000点の在庫を確保、高付加価値なテキスタイルの多品種小ロット短納期供給を実現している。宇仁龍一会長と宇仁麻美子社長に自らの強みと今後の展開について聞いた。

― メーカー的な発想を重要視し、成長してきました

宇仁龍一会長 メーカー的な物作りの考え方があったからこそ、少量多品種短納期という要望に柔軟に対応できたと思います。工場はコストダウンのためにできるだけ大口で生産したい。ワンロットで少なくとも200反を生産しますが、それがストックという形になることで、QRニーズに対応しつつ、国産でも比較的リーズナブルなテキスタイル供給を可能にしました。設備を持っている強みが生きている形ですね。企画から生産、販売まで一貫で取り組んでおり、グループや協力工場との連携がうまくいきました。物流についても協力会社である中央倉庫との連携がうまくいっており、着分カットは1日1500~2000件に対応可能、即納機能を発揮しています。

国内産地にグループ工場を持つ強みを生かしジャカードのバリエーションも増やしていく

― これからの方向性は

宇仁龍一会長 引き続きメーカー機能を更に強くしていきます。産地企業ともタイアップし、より高付加価値な物作りを目指します。例えばポリエステルについては加工が非常に重要になっていますので、グループのハクサンケミカルが重要な役割を果たしていくでしょう。染色についてはかなり投資をしていきます。

 また、織布、ジャカードももう少し強化していきたい。ジャカードはどうしても産地の設備が減少傾向にあるので、投資していきます。スカート用途で良いものもできていますし、プリントとの組み合わせも可能、ジャカードの良さを生かした企画を増やします。織布では、広幅化を更に進めていきたいですね。裁断の効率が良いのでアパレルからの要望も強いです。 商品では、中肉厚地を増やしつつ、ウール関係や秋冬物も充実していきます。一部では国産を増やすという流れもあり、最近では輸出においてもこうしたストックサービスが人気です。世界の有名ブランドでの採用をもっと増やしていきたいですし、ブランドに合ったものを作っていかないと。そのためには高付加価値化は必須でしょうし、企画力を更に高めていきます。平均年齢は32歳と若いので、人材育成も非常に重要だと思っています。宇仁繊維としての生地のブランド力をもっとつけていきたいですね。

代表取締役会長 宇仁龍一氏
【profile】55年桑村繊維に入り、75年取締役大阪営業所長兼長繊維部長、92年常務、99年役員定年で桑村繊維を退職。同年宇仁繊維を創業。21年代表取締役会長就任。

― 営業面でのアピールは

宇仁麻美子社長 5月には北高さん、リバティジャパンさんとの共同でプリントにフォーカスした展示会を開きました。来場者も多く、みなさん喜んでくれました。1社だけでは物足りないし、プリントにフォーカスした展示会というのが分かりやすく、トライアルとしては良かったのではないでしょうか。他社と一緒にやるのも初めての試みで、今後も年に1回くらいはやっていこうという話になっています。プリント業界をもっと喚起したい、産地を盛り上げたいという事にもっとフォーカスしたような形で、産地の技術を大いにアピールできればと思います。

 また、約3万5000点の在庫について、検索と在庫確認ができる生地検索サイトを立ち上げます。営業面や顧客にとっての利便性を更に高めていきます。

― 大手アパレルとの取り組みもより深まってきた

宇仁麻美子社長 ファッション全体の市場も生地業界もコンパクトになってきたことで、取り組み先としてより選ばれるようになってきた部分はあるかと思います。海外で沢山作って売り減らすという大量生産のビジネスモデルが変化し、百貨店やアパレルも構造改革を実施。コロナ禍をきっかけに大事に作って大事に売るというモデルへとアパレルの作り方や、考え方が変わってきました。そのため、私たちが提供している生地供給システムの利便性が際立ってきたように感じます。

 最近ではアパレルの皆さんが『国内で作れるのなら国内で作ろう』というところに一周回って戻ってきました。ただ、一方で現場の物作りへの知見が残っていないことに危機感を持っていて、より物作りを重要視するようになってきました。私たちには、会長が作ってくれた国内の生産インフラ、物作りの背景があります。細かくスピーディーに対応する物作り力がある。そこが最近の取り組みでは評価されているところだと思いますし、手ごたえを感じています。

代表取締役社長  宇仁麻美子氏
【profile】92年東レ(株)入社。99年宇仁繊維(株)入社、02年取締役、08年常務、18年専務、21年代表取締役社長就任。

― 用途を広げる試みは

宇仁麻美子社長 勿論軸足はレディスファッション用途ですが、最近ではユニフォームも多様化し、メンズもユニセックス傾向。スポーツもファッション化してきてたりと、レディスファッションの周辺に近い分野がでてきています。ファッションでも機能性、ストレッチ、消臭などが求められている中で、そうした重なるような部分には親和性があり、メンズやユニフォームについても伸びしろがあると思っています。弊社は若い女性が多いですが、男性社員も力を付けてきています。男性も服好きな20代、30代が多いです。メンズの物作りについて、自分たちのできることを深めようとしているので、期待しています。

35,000点のサンプルを揃えたショールームにて次シーズン企画のブレストが雰囲気の良い中で行われている

― 働きやすい職場環境づくりや女性活躍に向けた取り組みは

宇仁麻美子社長 従業員の人数は女性が7割強、男性が3割弱となっています。そのうち現在産休、育休を取得しているは12人。3月末時点では16人いました。宇仁繊維グループはハクサンケミカル、オザキプリーツを除くと200人強なので、10%以上が産休、育休を取得している計算です。育休産休は、周りがとっているので、取りやすい部分もあると思いますし、取得した皆さんの多くがこの仕事が好きで、人間的に一回り大きくなって戻ってきます。

個人的にもママさん社員を応援したいと思っています。お子さんも小さいことから急な病気や送り迎えなどで休みや早退もあるのですが、仕事に対しては徹底的に集中して、人よりもアウトプットを増やそうとする努力が見えて、頼もしいですね。

 管理職についても課長や課長代理など20人ほどの女性がいます。ママさん管理職も結構多く、限られた時間の中で集中して仕事するので、効率化にも取り組み、職場の雰囲気が引き締まります。営業、生産面でもいい影響が出ています。

 5月末には4年振りの社員旅行にも行きました。工場現場を見ながら、温泉旅館で慰労会をし、翌日観光という毎年同じコースなのですが、他部署とのコミュニケーションも深められ、職場が活気づいたように感じます。今後は、外部研修とかもやっていきたいですね。社内勉強会も少しずつ実施されるようになってきましたし、交流、ディスカッションなどを増やしていければと思います。

宇仁龍一会長 楽しくやるという雰囲気、機会をつくっていきたいですね。今後のファッション衣料はいかに人を楽しくさせるかが大事になっていくでしょう。着て楽しい、作る時も楽しい。そのためには人間性も重要で、人材育成に向けた投資をしていかなければと感じています。

ホームページ https://www.komon-koubou.com

お問い合わせメールアドレス uni-info@komon-koubou.com

宇仁テキスタイル株式会社 

宇仁繊維ファッション株式会社

オザキプリーツ株式会社

株式会社ハクサンケミカル

企画・制作=繊研新聞社業務局



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