《東日本大震災から10年》復興、防災…商業施設に新たな役割 設備生かし地域の拠点に

2021/03/11 06:30 更新有料会員限定


11ヘクタールに及ぶ「JRフルーツパーク仙台あらはま」

 東日本大震災から10年。被害が甚大で、依然として人口の減少など復興の課題が残る。多くの人の目につく傷跡は消えつつあり、風化への懸念も強い。そうした中で、被災地域の商業を担う大型施設には新たな役割が促されている。

(田村光龍)

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観光果樹園で「利活事業」

仙台ターミナルビル

 駅ビルのエスパル仙台などを運営する仙台ターミナルビルは3月18日、「JRフルーツパーク仙台あらはま」を開業する。駅ビルの運営会社が直営の観光果樹園に踏み出すのはJR系でも例がない。しかし復興に向け、地域での役割を果たすため、新たな領域に踏み出す。

 立地するのは、仙台市沿岸の荒浜地区。11年3月11日に津波に襲われ、かさ上げされた東部復興道路より海側は「仙台市集団移転跡地」だ。仙台市が主導し、それまでの住宅ではなく、地域に新たな魅力を創出する「利活事業」が進む。観光果樹園作りはその一つで、フルーツパークの付近には津波被害の遺構として荒浜小学校の建物が残る。

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