オンワードグループのギフト専門商社の大和(長野県安曇野市)は、ギフトを「メニューギフト」と再定義し、選べるギフトというギフトジャンルで新たな価値創造に取り組んでいく。「相手やシーンに合わせて、メニューから選ぶ提案を構築する」(川島豊社長)ことで、変化する市場やニーズへの対応を強める。さらに、新たなギフトの専門店を出店し、企業拡大を目指す。
カタログギフトの軸となっている冠婚葬祭を中心としたフォーマルギフトは縮小気味だが、ソーシャルギフト中心のカジュアルギフトは拡大傾向にあり、「固定観念を払拭(ふっしょく)し、ものを贈るから、選べるを贈る」として、従来の機能的価値のカタログギフトを連想させないビジュアルや商品背景を細かく説明するなど情緒的価値のギフト提案に取り組んでいく。
同社のギフトへのアンケート調査では、「贈ることが相手を思う時間であり、コミュニケーションとしての価値を高める」や「ちょっとしたお礼やカテゴリーが選べる」として、カジュアルシーンでの要望が高かった。また、住所を知らなくても簡単に贈れるソーシャルギフトの利点も注目されており、対応を強めていく考えだ。
実店舗の「プレゼンターズルーム」1号店をニュウマン高輪(東京都港区)に9月12日開設する。売り場面積は約20平方メートルで、贈る楽しさや選ぶ喜びに出会える専門店。商品はソーシャルギフトなどシーンや用途に合わせたもののほか、従来のカタログギフトなどから選び抜いた様々なギフト商品を揃えている。
また、ギフトコンシェルジュが常駐し、サポート体制も整えている。10月8日には、イオンモール仙台上杉に出店する。今後、主要都市を中心に出店していく予定。