アウトドアブランド「WAQ」がEC軸に卸売りも拡大 キャンプ全般へ商品開発広げる

2023/09/21 10:59 更新


ブランド初となるオールシーズン対応のドーム型シェルター

 WAQ(ワック、大阪市)が運営するアウトドアブランド「WAQ」は、ここ1、2年で卸売先を広げている。アウトドアショップのほか、大手の家電量販店やスポーツ専門店の一部店舗などにも販路を増やしている。依然としてECが主体だが、引き続き卸売販路を広げ、将来的には直営店も構想している。

 同社は佐伯成都社長ら3人が17年に創業。3人の共通の趣味だったアウトドアで独自の物作りを始めようとスタートした。「アウトドアを通じて人生にワクワクを」をコンセプトに、誰にでも使いやすい、持っているとついキャンプに出かけたくなる製品を提供している。ブランド発売後に最初にヒットしたのがキャリーカートで、その後アウトドアコット(ベッド)も人気となり、徐々にブランド知名度が上がってきて、コロナ下もキャンプブームに乗って好調に推移してきた。

 現状、商品構成はテント・タープ、寝具、ファニチャー類、キャリーカート、ライト、アパレルなど総合的な品揃えで、点数が最も多いのは寝具関係となっている。商品は中国を中心に生産しており、自社で工場と交渉して物作りを進めている。年間5~10商品を開発しており、現状は約50アイテム。アパレルはイベント用に製作したスタッフTシャツやパーカを販売しているが、本格的には企画していない。

 今年4月にはアーバンリサーチと協業してウッドチェアとウッドテーブル、5月にはフリークスストアと協業したキャリーワゴンを開発して好評だった。今後も自社に扱いの少ない調理器具やアパレルなどで他社との協業を検討している。

 販路はECが主体で、現状はECが8割で、その他卸売りなどが2割ほど。アウトドアイベントにも出展してブランド知名度を高めており、今後は関西地区だけでなく、関東地区などでも出展していく。9月末には静岡県のアウトドアイベントにも出展する。

 昨年の夏からはキャンプブームが沈静化して、テントなどの動きは鈍くなってきたが、テント以外の商品はそれほど鈍化していないという。「今はテントなどを買った人たちが使っているフェーズ。キャンプ場も予約が取れない状況で、そう参加人口は減っていない」(金光広大副社長)と見ている。

金光広大副社長

 今後も引き続きキャンプ全般に商品開発を進め、既存商品のアップデートを図っていく。レジャーの中で登山や釣りといった特定のカテゴリーに向くような軽量のテントなどの商品も開発していく方針だ。9、10月の新商品ではリクライニング・ローチェア、ダブルドア仕様の寝袋、初のドーム型シェルターなどを予定している。

3段階のリクライニングが可能なローチェア
収納袋が一体型になったダブルドア仕様の寝袋


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