都心の百貨店や専門店の売り上げをインバウンド需要がけん引している。渋谷の服飾専門学校から、インバウンド増加の影響で、近隣のホテルと新たな協業を行っているという話を聞いた。
爆買いをして荷物が増え過ぎ、持ってきた服をホテルの部屋に置いていく客が多いそう。忘れ物として一定期間保管しておく必要があるが、1カ月で段ボール何箱分もの服が置き去りにされるらしい。しかも高級ブランド品が多く、廃棄するにはもったいないほど状態の良い物ばかりなので、ホテルが同校に相談したとのこと。
学生たちも価値が分かっているので、リサイクルするより着てもらう方がいいと、学園祭で破格の安値で販売したり、ホテルで販売会を開いたそうだ。
食品では、フードロスの発生を防ぐために、日本でもフードバンク活動が増えている。まだあまり広がっていないが、衣服ロスを利用した衣類バンク活動を始める動きも出てきたようだ。同校も、もっといいブランド服のリユース方法を学生と共に考え、産学連携で衣服ロス問題に取り組んでいくという。今後の動きに注目したい。
(陽)