《視点》ロープレとリアル

2024/10/25 06:23 更新


 SCのショップスタッフの接客ロールプレイングコンテストを審査して感じたことがある。全体として、商品説明力を中心にスタッフのレベルが高くなっていることに加え、型にはまったマニュアル通りの接客が減り、自然体で接客するスタッフが増えていることだ。

 ロープレはスタッフが接客技術を磨く重要な手段だが、コンテストで上位に入賞することが最終目的ではない。磨いた技術を実際の店舗で生かし、客の満足度を高めることがロープレを行う大きな意義だ。

 この点が浸透し、通常の店舗と同様の接客をロープレで披露するスタッフが増えているのだろう。客の満足度を高めるために、自店の商品を「押し売り」のように薦めるのではなく、客に寄り添い、ニーズをしっかりくみ取ろうという姿勢も感じる。

 ただし、施設によって違いはあるが、審査基準が画一的な点が気になる。同じブランドでも施設によって客層や客のニーズが異なることがある。施設の特性に合わせた接客を審査基準として明確にすれば、リアルな場面により近いロープレができると思う。

(有)



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