我が家の中学3年の息子が来春に進学を控え、高校見学に付き添う機会が何度かあった。今どきの高校の様子を知り、驚かされることがたくさんあった。
一例が体験授業として参加したSDGs(持続可能な開発目標)の学習だ。地球規模の経済活動がカードゲームになっており、どんな行為が環境を悪化させるか、逆に貧困や飢餓の解消につながるかなど、ゲームを通して体感させる趣向。実際にその高校では数時間がかりでその授業を行うそうだ。
ほかにも、原子力発電を続けるべきか賛成・反対チームに分かれた現役生によるディベート、パワーポイントを使った即興のプレゼンテーションなど、自分の高校時代を思うと恥ずかしくなるほど皆しっかりしていたのが印象的だった。
彼らはまさしく〝Z世代〟。環境問題に関心が高い欧米の若者らがクローズアップされるが、日本でも同じような感覚の若者が確実に増えてくる。彼らがファッション消費の主役になる日は近いが、繊維・ファッション業界はその備えができているだろうか。
(恵)