《視点》会員優待

2019/03/28 06:23 更新


 以前、母親の携帯電話の月額利用料が2万円ほどになった時があった。通常3000円前後なのでおかしいなと思い調べると、どうも「会員優待」に釣られて、ある量販店の携帯会員にガラケーで登録したため、通信料が跳ね上がったようだ。年老いた母親を怒るわけにもいかず、量販店にクレームしても無理そうなので、泣き寝入りした。

 先日も元ドコモ役員が自分の母親の携帯電話に付けられた、高齢者に必要のない大量のオプション契約に苦言を呈していた。最近は商品を購入する際に色々な割引やクーポン、会員特典、ポイント制度が複雑にあり、わずらわしさを感じる。自分の財布も色々な店のポイントカードでいっぱいになっている。

 しかし、損しては嫌なのでお得な買い方を考えるが、もうこれが「EC限定」なども絡むと余計ややこしいことになる。10月の消費増税では中小企業のキャッシュレス決済に限ったポイント還元や食品などへの軽減税率が予定されているが、これもまた混乱を生みそうだ。高齢者だけでなく、誰にでも分かりやすく、もう少し単純に買い物できる環境にならないものだろうか。

(茂)



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