《視点》DM

2018/05/23 04:32 更新


 従来は紙媒体中心だった販促の手法が多様化し、インターネットやSNSの活用が一般化するなか、「改めて紙のDMの価値を見直し、積極活用している」というチェーン専門店がある。

 顧客台帳を基にハガキを送っても、以前は来店してくれる客が6%と効果が少なく、「販促経費削減のため、あまりDMを出さなくなっていた」そうだ。しかし「受け取る人の立場で、もらってうれしい、楽しめるDMを作ろう」と方針を転換。

 圧着ハガキを使い、印刷面を4面に増やして商品情報を充実。デザインにも凝り、同社らしいイラストを入れたDMを送ったところ、購買や来店など反応のあった客が2割に増加。「インスタグラムなどSNSに上げてくれる人が増え、思わぬ販促効果の広がりもあった」と手応えを感じている。

 企画商品の販促では、中南米の生産者の子供たちが描いた絵を印刷した紙袋を作り、購入者に配って好評という。「販促は顧客との絆作り。今後も必要な経費は使い、生産者や店と顧客との絆を強めていく」と同社。

 従来の手法でも販促の姿勢と内容、工夫次第で大きな効果を発揮するもの。手持ちの道具を使いこなせているか、改めて見直してみるといいのでは。(陽)




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