《視点》体験型

2017/12/22 04:00 更新


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 ECが急成長中の今、リアルならではの購買の楽しみは、やはり体験型にあるな、と感じることが増えた。

 ある宝飾企業が12月に行う消費者向けの販売会は、車寄せのあるような趣ある洋館で行われる。エントランスを抜けると、商品の並ぶ部屋に入る前に、毎年趣向を凝らしたインスタレーションなどで来場者を楽しませ、非日常感を演出する。館の雰囲気や演出の効果で消費者の気持ちは高揚し、他の会場で行う販売会よりも、高単価な商品が動くそうだ。

 同じジュエリー関連では、若手クリエイター約100組を集め、12月上旬に行われた合同販売会〝ニュージュエリー〟も盛況だった。個々のブースでデザイナー自らの接客を受けられるほか、人気のシェフや料理家によるオリジナルのお弁当やスイーツの販売もあり、1日かけて楽しめる仕掛けになっていた。

 直近で記者がはまった体験型は、東京おもちゃ美術館。廃校を利用した中に年齢別に分けたプレースペースがあり、様々な木のおもちゃで子供を遊ばせることができる。入場料はかかるが、こちらも1日楽しめる充実度。集中して遊ぶ姿を見て、併設ショップでしっかり散財してしまった。どんな体験が満足を生むかは個々に異なるが、その消費は記憶にも残る、貴重なものとなるはずだ。(維)



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