10月はファッション関連のニュースが多い。今年も上旬はパリ・コレクション、中旬は東京のファッションウィーク、その後も国内外で多くのブランドが展示会やイベントを行った。そんななか東京で開催された合同ショー「10・20サカイ/アンダーカバー」には、多くの意義を感じた。
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大雨のショー当日、東京・千駄ヶ谷の特設会場には約1200人が来場した。有名バイヤーや芸能人、ファッション専門学校の学生200人など、通常のファッションイベントには来場しないような客層も多く集い、ショー前の会場内は奇跡的なタッグに対する期待で熱気が充満していた。両ブランドはそれに応える形で、パリとはひと味違う見せ方で会場を沸かせた。
ショーの余韻は、渋谷のクラブで開かれたアフターイベントにも引き継がれた。幅広い世代のファッション好きが集い、高揚感を共有するという特異な時間。各部屋のDJやライブの内容にも相当こだわったといい、デザイナーたちが一日を通して、ファッションと文化をつなぐ時間を演出したと言える。業界で働く人は刺激を受け、学生はファッションに対する憧れやかっこ良さをリアルに感じたはずだ。今回のイベントが10年後、20年後のファッション業界に対して、何かしらの影響を与えたのは間違いない。(規)