繊維・ファッション業界にコスト高の波が押し寄せている。世界的なインフレ傾向で原燃料価格が上昇、これに一昨年来の急速な円安が追い打ちをかけている。製造から小売りまで各段階で価格転嫁が焦点となっているが、長く続いたデフレに慣れ、〝低価格思考〟から抜け出すのは容易ではない。「プチプラ」「コスパ」に象徴される低価格消費のキーワードが注目されたが、安値競争や供給過剰で互いに体力を消耗し、現場も疲弊してはいなかったか。人手不足にも直面する今、改めてファッションで価値を生み・伝え、持続可能な産業に転換していくための工夫が求められている。
客離れはなかった
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