【サンフランシスコ=立野啓子通信員】米大手小売業の23年度第2四半期(5~7月)決算は、30社合計の売上高が前年同期比2.7%増となった。インフレと金利の上昇による先行き不透明な経済環境のなか、消費は極めて慎重だ。各社在庫調整が最優先事項となり、第1四半期と同様、半数以上の18社が減収となった。SPA(製造小売業)は製造原価が、品揃え店は仕入れ価格が上昇、更に人件費が上がってコスト増となったため9社が減益、9社が赤字となった。
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消費者は価格に敏感で「バリュー志向」が強まるなか、好調だったのは「客数の増加で予想より良い結果」とするオフプライスストア大手のTJXとロスストアーズで、営業利益は2ケタ台の増益となった。最大手のディスカウンター、ウォルマートも食品や生活必需品などをバリュー価格で提供、スピード感のあるオムニチャネルの利便性で市場シェアを高めた。
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