気温が上昇し、夏物が本格化した。最新コレクションを2月末~3月初旬に投入しており、アウター類を中心に売り上げを伸ばした。コロナ下のシンプルでミニマムの流れから一転し、装飾性のあるデザイン、華やかな色柄が一気に浮上した。パーティーや発表会などハレの場が増え、ポストコロナが需要を押し上げた。原料高などで商品価格が上がったとはいえ、高グレードで高感度の商品が先行して売れている。ジャケットや羽織る感覚のアイテムの動きが良く、透け感のある商品を重ねたレイヤードスタイルが広がった。春の大型連休を迎え、雑貨などの期間限定商品を揃えて新規客やふり客の買い上げにつなげる。(価格は税込み)
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伊勢丹新宿本店「リ・スタイル」
ジャケットなど高単価品が先行
売り上げは前年比30%増。ジャケット42%増、スカート40%増で、装飾性があり、高単価の商品が先行して売れている。買い付け額を前年の春夏に比べて3割増やしており、30%増だった3月と合わせて順調な売れ行きとなった。「ハイク」「マメクロゴウチ」など国内の主力ブランドに加え、オートクチュールのようなクリエイションが評価される「チカキサダ」や個性的なインポートの新規など、「他にはない。他人とかぶらない」といったハレのシーンの需要が押し上げた。「CFCL」は2月28日から1週間、本館1階ザ・ステージで初の大型ポップアップストアを開設。リ・スタイルの既存顧客だけでなく、館内新客の購買に結び付いて想定を上回る売り上げだった。