「ドンキと融合した新しい業態を作る」とユニーの佐古則男社長。ユニー・ファミリーマートホールディングスとドンキホーテホールディングスの資本・業務提携に基づき、ユニーのアピタ、ピアゴを来期以降、年間20店の規模で改装することにしているが、まず6店の切り替えが始まるのが18年2月。6月の表明からスタートし、ドンキホーテ側と調整しながら中身が固まりつつある。
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消費者に低価格志向が広がるなか、価格帯をGMS(総合小売業)からディスカウントストアにシフトして競争力を高める考えで、品揃えではユニーの食品分野とドンキの衣料品や住居関連品といった非食品分野を組み合わせることを想定する。屋号は「ダブルネームにする」とし、ユニー側の名前も残し、第1号が予想される中京エリアで定着している名称を生かす。
融合に向けて「ドンキのノウハウを知らないといけない」として、現在、店長クラスをプロジェクトチームに異動させてノウハウの吸収を急いでいる。
17年3~8月は増益になったとはいえ経費削減によるもので、ユニーとしての再生には増収が欠かせない。店舗投資の半分をつぎ込むドンキとの融合をその決め手にしたいところだが、さらに「6店と他の店が社内で競争関係になる環境を作りたい」。ノウハウの導入だけでなく、残りの店で進める独自の改革の加速にもつなげる構えだ。